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フェレット

血液検査

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血液検査

検体
 健康なフェレットから安全に採血可能な量は別記したように体重のおよそ1%と考えられる。しかしフェレットが衰弱していたり、幼弱である場合の採血量はより制限される。近年では少量の血液量でCBC、血液生化学検査が可能な機器も増えており、これらの機器を利用することが望ましいだろう。

 血液学的検査を行う場合には採血後ただちにEDTAによる凝固阻止をすることが望ましい。血液生化学検査は通常凝固阻止を行わないが、採血料が微量の場合は凝固阻止を行った方が得られる血漿量は多い。当然ではあるが凝固阻止剤は可能な限り注射筒から排除して採血を行わなければならない。この場合の凝固阻止剤としてはリチウムヘパリンが望ましい。凝固阻止を行わない場合は凝固を待って、凝固阻止を行った場合は早急に遠心分離する。
 検体の溶血は総蛋白、アルブミン、 無機リンなどの上昇を招く。溶血によるヘモグロビン値上昇が高度になると、ALTの上昇を招いたとする報告もある。フェレットの赤血球中には細胞内カリウムが少ないため、溶血によってもカリウムの上昇はほとんど見られないとされている。
 採血部位による検査結果への影響は複数の文献で否定されている。加齢に関わる変化として、好中球の増加、リンパ球の減少、ALPの減少、ALTの減少、血糖値の低下などを指摘した報告もある。
 過度に暴れるフェレットでは鎮静を行う場合もある。

血液学的検査
 近年の臨床の現場ではCBCの測定は自動血球計数装置を用いることが多い。フェレットなどの小動物に対しては、これらの機器が使用できるかどうかは個々の機器に依存する。対応機器で無い場合は用手的に検査を行う必要がある。使用する血液量を最小限にとどめるためには用手的に検査を行ったほうが有利である。赤血球数の測定では生理食塩液で希釈すればよく、白血球数の測定ではチュルク液を用意しておけばよい。計測項目は犬猫のCBCと同様と考える。
 フェレットは小型哺乳動物の中ではややPCVが高く出るとされている。また、成書では雌雄差が指摘されているものが多く、考慮の必要がある。
 採血に際してイソフルラン、エンフルラン、ハロタンなどの吸入麻酔を用いた場合、赤血球数、PCV、ヘモグロビン値に急速かつ顕著な低下を生ずる。ヘモグロビンは最大33%の減少を見るとする報告もある。これら血球系の変化は麻酔を中止してから45分以内には正常に戻る。用手的保定やケタミンなどの注射麻酔、また吸入麻酔でも導入直後(3分以内)に採血を行うと血球系の変動は避けられる。
 フェレットの血液像は性別や年齢の影響を受ける。若い雄のフェレットはRCB、PCV、Hbが、大人の雄や若い雌より低いとされる。大人の雌では年齢とともにPCVが低下する。
 フェレットでは加齢とともに好中球が増加し、リンパ球が減少するとする報告がある。健康なフェレットでも白血球数が3000/μL程度を示すこともある。炎症性疾患でも20,000/μLを超えるような白血球増多は生じないとされており、左方移動もまれとされる。


CBC正常値
PCV (%)36-5047-51WBC (103/μl)7.7 - 15.42.5 - 8.6
RBC (106/μl)9.7-12.4NANeutrophil (%)24 - 7812 - 41
Hb (g/dl)12-16.315.2-17.4Lymphocyte (%)28 - 6925 - 95
MCV (fl)42 - 55.9NAMonocyte (%)3.4 - 8.21.7 - 6.3
MCHC (%)26.9 - 35NAEosinophil (%)0 - 71 - 9
MCH (pg)14 - 16.4NABasophil (%)0 - 2.70 - 2.9
Reticulocytes (%)1-12Platelets (103/μl)297 - 730310 - 910



血液生化学

血糖値
 正常域は90-200 mg/dl
 インシュリノーマはフェレットに最も多くみられる腫瘍性疾患であるため、重要な検査項目である。4歳を超えるフェレットでは少なくとも年に1回は血糖値の検査を行う方がよい。たびたび継続的なモニタリングを求められることも多いため、小型の血糖測定措置を利用することも可能であるが、人用のグルコメーターでは低値に表示されるとする報告もあるため、注意が必要である。
 4-6時間絶食した後の血糖値は90-120 mg/dlとされている。この数値が60 mg/dL 以下であればインシュリノーマが仮診断できる。90 mg/dLを上回っていればインシュリノーマは否定できるが、60-90 mg/dLの場合はインシュリノーマは完全には否定できず、更に継続的に検査が必要である。
 それ以上の絶食を行うとさらに低値を示すこともあり、臨床的に有用ではない。
 また、4時間以内に食事をとっており、血糖値が90mg/dlを下回っていた場合は、インシュリノーマが疑われる。
 350 mg/dlを超える値が複数回計測される場合は、糖尿病が疑われるが、フェレットでの糖尿病は非常にまれである。副腎腫瘍の一徴候として高血糖を生ずる例は複数報告されている。
 インシュリノーマは血糖値のみで診断はほぼ可能ではあるが、インシュリン-グルース比(AIGR)は診断の補助となる。AIGRの平均値は3.6–34.1 μUmg (SI units, 4.6–44.2 pmol/mmol)とされている。AIGR値が30 μUmg以上であれば高インシュリン血症が示唆される。
 フェレットでの糖尿病は膵臓腫瘍の治療として実施される膵臓切除術により医原性に発症するものが多い。

ALT

 フェレットでは肝臓に対する特異性が高いとされている。

 正常域は80-290 IU/L。他の動物種と比較すると、正常域は高いとされている。

 ステロイドの使用はALTを上昇させる。

血漿ALT値は肝細胞傷害に非常に感受性が高く特異性が高い指標である。胆管に傷害を持つ場合は、ALPGGTの上昇をみる。

フェレットは胆道疾患が重度となっても血中ビリルビン値が2.0mg/dlを超え、黄疸に至ることは稀とされている。しかし、リンパ腫やその他の肝障害、インシュリノーマなどに付随して血中ビリルビンの上昇を生じ、黄疸を認めることはしばしばある。

 

GGT:

 正常値は約5 IU/Lとされている。10 U/L を超える場合は肝疾患が疑われる。

 

BUN

 正常域は10-40 mg/dlとされる。

 BUNはフェレットでは腎疾患に対する比較的特異性が低く、腎機能に問題が無くても200-300 mg/dlを見ることはあるとされている。

 ステロイドやNSAIDsなどの薬剤により胃潰瘍を生じやすく、その結果BUNの上昇を招くことがある。

 

Creatinine

 クレアチニンはフェレットの腎機能の指標としては特異的ではないとされている。正常域は0.1-0.3 mg/dLであり、健康なフェレットでは0.5 mg/dLを下回ることが多い。0.7-1.0 mg/dL 程度の上昇でも高窒素血症を疑う。BUNと異なり、クレアチニンは食事や胃潰瘍の影響は受けない。

 

リパーゼ

 正常値は0-200 U/L

 他の動物種ではリパーゼは主に膵臓で産生され、ごく一部が胃の粘膜で産生されるといわれるが、フェレットでは膵臓よりも多く胃で産生される。そのためリパーゼの上昇は膵臓疾患よりも胃の障害を示唆することが多い。犬猫の臨床に関わる獣医師にとって、最も判断を誤りやすい項目かもしれない。

 臨床検査会社、院内用検査機器などによって検査値には開きがあるかもしれない。自院で利用している環境に応じて標準的な数値をある程度把握しておく必要がある。

リパーゼが高値を示す場合は、軽度から重度の消化器疾患がまず疑われる。

ステロイドの使用もリパーゼを上昇させる。

 

グロブリン

 正常域は2-2.9 mg/dl

 慢性炎症性疾患で上昇し、フェレットではIBDなどでみられることが多い。

 高度に上昇がみられた場合は、アリューシャン病なども疑われる。フェレットではアリューシャン病で典型的に低アルブミン、高グロブリンを呈する。

 

電解質、酸塩基平衡

 電解質および酸塩基平衡の評価も犬猫同様だが、犬猫で電解質異常をきたす主な原因とされる副腎皮質機能低下症や上皮小体機能亢進症、上皮小体機能低下症などはフェレットでの報告は稀である。


血液生化学検査値
検査項目平均値
Alp. (U/l)30 - 120
ALT (U/l)80-290
AST (U/l)57 - 248
LDH (U/l)221 - 752
総蛋白 (g/dl)5.3 - 7.2
Albumin (g/dl)3.3 - 4.1
Globulin (g/dl)2-2.9
BUN (mg/dl)10-40
Creatinine (mg/dl)0.1-0.3 
総ビリルビン (mg/dl)0 - 0.1
血糖値 (mg/dl)90-200
コレステロール(mg/dl)119 - 209
トリグリセリド(mg/dl)10 - 32
Na(mEq/l)146 - 160
Cl(mEq/l)102 - 121
K(mEq/l)4.3 - 5.3
 カルシウム(mg/dl)8.6-10.5
リン(mg/dl)5.6-8.7


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