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フェレット

副腎疾患

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 副腎疾患は主に中高齢のフェレットが罹患する疾患で、臨床的に徴候が認められないフェレットでも副腎に病変を生じているフェレットは非常に多く存在すると考えられます。フェレットの副腎疾患はクッシング病とは異なり、凝る知ゾールではなく性ホルモンを過剰に分泌し、副腎皮質の過形成、腺腫、腺癌などにいたるものです。幼弱期に行われる不妊去勢手術が大きな要因とする考えかたがほぼ指示されてきています。人為的な日照時間の長時間化、遺伝的要因も疑われていますが、これほど広範囲にこの疾患が見られることは、人為的な要因や遺伝的な要因で説明するには無理があるように思います。。

症状
 典型的な症状は、背部から尾にかけての脱毛です。掻痒、性行動や攻撃性の発現、雄の排尿障害、雌の外陰部の腫大、体臭の増加などを呈するものもあります。皮膚は被薄化し、筋肉の脆弱化、不妊手術を行っている雌で発情が再起し、エストロジェンが多量に分泌されることにより、骨髄抑制から貧血を認めることもあります。複数の性ホルモンが影響を受けるために、臨床症状はどのホルモンに異常が生ずるかによってさまざまです。

病因
 不妊去勢手術により、性ホルモンのフィードバック機構が損なわれ、性腺刺激ホルモン放出ホルモンGnRHの過剰な分泌を招くことにより副腎疾患発症が助長されることが示されています。
 脳下垂体からは黄体ホルモンおよび卵胞刺激ホルモンの持続的な分泌亢進が生じる。LHは副腎の機能的受容体に結合し、性ホルモンが過剰に分泌され、副腎皮質の過形成あるいは腫瘍化を招きます。
 人為的な日照時間の長期化も副腎疾患の発症要因ともいわれます。屋内飼育のフェレットは人と同じ生活環境で、夜間でも人工灯のもとに置かれ、長時間の擬似日照を浴びた状態となります。これが持続されると体内のメラトニンの枯渇を招き、これが副腎疾患発症の一因と考えられています。その証拠としてメラトニンのインプラント製剤が副腎疾患の症状抑制に効果がみられていることが示されています。

診断
 両側性の脱毛、雌の外陰部の腫大、腎臓の頭側部の腫瘤の触知などは副腎疾患を疑診させます。左側の副腎は特に容易に触診が可能で、臨床症状が見られない場合でも、腫大している例は非常に多いです。血漿中のエストラジオール、アンドロステナジオン、17-OHプロジェステロン、コルチゾールなどの上昇がみられるため、確定診断に有用です。超音波診断では副腎の腫大を確認でき、左右いずれが罹患しているか判断できます。

治療法
 この疾患は一度発症させてしまうと、根治を得ることは不可能と考えてよいものです。発症後の治療の目的はフェレットのQOLをいかに保つかが重要です。
 外科手術の目的は副腎の腫瘍を量的に縮小させることでホルモン分泌を低減させるものです。 これに対して内科的な治療法は、GnRHアゴニストなどにより脳下垂体のGnRH受容体のダウンレギュレーションにより、性腺刺激ホルモンの産生放出を抑制することにあります。副腎腫瘍は進行してホルモン抵抗性となり、ホルモン分泌を停止しても成長は止まらなくなります。このような例ではGnRHのダウンレギュレーションは腫瘍の増生を抑制しないとされている。したがって、発症前にこの投与を始めることで、副腎の過形成化、腫瘍化を抑制することは、フェレットの副腎疾患の発症予防、治療に置いて有効であると考えられます。

外科治療
 外科手術を選択した場合には、術前に超音波診断などにより左右いずれの副腎が罹患をしているのか確認しておくほうがよいと思われます。健康なフェレットの副腎は腹腔内背側の腎臓に位置し、腎臓の頭側の内側にあり、表面を横隔腹静脈が横断しています。しかし、副腎疾患に罹患したフェレットでは腹腔内に脂肪が蓄積されている例が多く、脂肪により副腎が視認できない場合が多いようです。このような場合には血管を傷つけ、出血を起こしやすくなるため十分注意が必要です。正常な副腎は2-3mmの大きさですが、過形成・腫大した副腎では6-8mmに達することもあり、触診時には周囲の脂肪を含めて触知されるため、10mmを超えた腫瘤として感じられます。腫瘤の大きさと副腎疾患の重症度には相関性はないため、触診のみでは判断はできません。
 手術に際しては、副腎は脂肪におおわれていることが多く、副腎自体が出血を起こしやすくなっていることも多いため、十分注意が必要です。左側副腎の切除に関しては出血に注意さえすれば大きな問題となることはありません。右副腎はやや深部にあるため、アプローチするには、肝腎ヒダを切開する必要が生ずる場合もあります。また、右副腎は後大静脈に近接し、時には後大静脈に浸潤することもあるため、術式が困難となる場合が多いようです。
 一方の副腎のみが罹患していると考えられる場合、正常と思われる副腎をどうするかについては考え方が分かれます。いずれは他方の副腎も罹患すると考え、両側とも切除するとする考えも間違いではないかもしれませんが、実施する獣医師は多くはないでしょう。両側の副腎が罹患していればいずれも切除することが望ましいですが、部分切除に止める獣医師も多いようです。しかし、部分切除では短時日に再発が生ずることが予想されます。
 右副腎が後大静脈に接している場合、様々な術式が考えられていますが、近年ameroid constrictor ringを用いた方法も報告されています。
 凍結手術、レーザーメス、高周波メスなどを用いた右副腎の摘出術の既報もあります。レーザーメス、高周波メスでは後大静脈を傷つけることのないように注意が必要ですが、凍結手術では比較的問題となりません。いずれの術式においても長期予後については意見が分かています。

内科療法

 メラトニンの経口投与で臨床症状が抑制されることが報告されています。米国内ではミンク用のインプラント製剤も市販されており、数ヶ月間効果が持続するとされています。
 GnRHアナログの酢酸リュープロリドが内科治療としては最も多く用いられてきましたが、近年酢酸デスロレリンが上市され、大きな期待が持たれています。酢酸デスロレリンは犬用の製剤です、フェレットの副腎疾患への応用が検討され、効果があることが示されています。米国ではフェレット用としても上市されました。
 トリロスタンは人および犬の副腎皮質機能亢進症には有効であることが示されています。予備的な実験においては、フェレットの副腎疾患において臨床症状の軽減が報告されており、性ホルモン、エストラジオール、17-ヒドロキシプロゲステロン、アンドロステンジオンも低下するとされています。しかし、一部に17-ヒドロキシプロゲステロン の増加の報告もあり、トリロスタンはフェレットの副腎疾患の治療に積極的に使用されるには至っていません。GnRH アゴニスト治療が奏功しない場合には、試用してもよいかもしれません。用量は8-15 mg/kg/日、PO、1日1回あるいは2回に分割投与が示されています。

予後
 治療に対する反応は様々であり、外科手術では約5%で全く効果が得られず、約5%は術後死亡したとの報告もあります。外科手術による再発までの期間は0~38ヶ月、平均的な余命は17.82カ月、デスロレリンによる治療では再発までの期間が3~30ヵ月、平均的な余命は25.2カ月とされています。

予防
 以前より不妊去勢手術と副腎疾患との関連が疑われてきました。近年この考え方はほぼ正しいものとして支持されています。このため副腎疾患の発症を防止するために、不妊去勢に代わる方法が求められています。近年オーストラリアや米国で上市された酢酸デスロレリンはこの要望を満たすものと考えら、いくつかの研究により十分外科的不妊去勢手術に代わる効果が期待できることが明らかとなっています。また不妊去勢手術を実施したフェレットにおいても、副腎疾患の発症予防が期待できることが示されています。
 また、従来用いられているリュープロレリンを副腎疾患の発症前に継続的に投与することで、発症が予防されるとする報告もあります。これらについては十分な実証はされていませんが、多くの獣医師から支持されています。

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